こうなってしまうと,意地でも日本語版を見つけ出してやろうと思うのが人情だ.
で,色々漁っていたら首尾よく日本語版が見つかるには見つかった.しかし今度は西語(スペイン語)の字幕入りと来た(動画No.2).字幕があってもそれほど大きな障害にはならないが,スマートさから言えば余分な字幕など無いに越したことはない.しかも1に比べ画質が大分劣るというのも気に入らない.
そこで,[1]の映像と[2]の音声を取り出して新たな動画ファイルと作ろうと思い立ち,実験してみたところ,Virtual Dub を利用してうまく目的を果たすことができたので,その手順をまとめておく.
No. | 言語 | 字幕 | 容量 | 時間 | 寸法 | 映像(kbps/fps) | 音声(kHz/kbps) |
[1] | 独 | 無 | 1.09GB | 1:46:16 | 672x440 | XviD(1302/25) | MP3(48/160) |
[2] | 日 | 西 | 680MB | 1:50:49 | 720x384 | DivX(723/23.98) | MP3(48/128) |
[3] | 日 | 英 | 1.37GB | 1:51:10 | 672x368 | XviD(1309/23.98) | AC3(48/448) |
[3]の動画に付いては後述. |
(1)動画[1]から映像ストリームを取り出し,その音声ソースとして動画[2]から取り出した音声ストリームを使う.ただし,動画[1]のフレームレートは 25 fps,動画[2]の方は 23.976 fps と異なるので,そのままでは音ズレが生じる.そこで動画[1]のフレームレートを動画[2]と同じ 23.976 fps にしてから音声ストリームを読み込む必要がある.
(2)動画[1]から映像ストリームのみを取り出す.
Virtual Dub に動画[1]を読み込み,メニューから
・Audio > No audio ・Video > Direct stream copy ・Video > Frame rate... > change frame rate to (fps): 23.976 |
・File > Save as AVI... |
〔注〕 フレームレートを 23.976 fps としたのは,先述の通り動画[2]と一致させるため.
(3)動画[2]から音声ストリームのみを取り出す.
・File > Export > Raw audio... |
(4)映像ストリームと音声ストリームをまとめる.
手順(1)で生成した“douga_silent.avi”を Virtual Dub に読み込み,メニューから
・Audio > Audio from other file... |
・Video > Direct stream copy ・Audio > Direct stream copy ・Audio > Interleaving... > Delay audio track by: 600 ms |
・File > Save as AVI... |
〔注〕 遅延時間 (Delay) を 600 ms としたのは,この値を 0 のままにして作った動画だと音声が 0.6s だけ先走るから.実際に作業するときは,試行錯誤によってこの値を見つけなければならない.
これでおしまい.めでたく高画質,日本語音声,字幕無しの動画が出来上がる.
なお,表の [3] は後日発見したもの.音声ストリームが 5.1ch の AC3 (48KHz, 448Kbps) と高音質.残念ながら英語の字幕入り.このAC3を [1] の映像にくっつけようとしてみたが音声のズレがうまく調整できず,断念した.
ちなみにAC3を含む動画をいじる時は Virtual Dub Mod が必要.このアプリケーションを使い,Deley を設定して音のズレを修正しようと試みたがうまくいかなかった.Delay の設定値がうまく反映されないのだ.何故だろう?
⇒VirtualDubMod 1.5.10.2(本家)
VirtualDubMod Language Packs(追加)
VirtualDubMod localization patch(追加)
Virtual Dub Mod のダウンロードとインストール
VirtualDubMod 1.5.10.2 を日本語化して使う方法